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山中に現れたレストラン「ジェノバ」の門

山中激歩連載【第21回】

(21)大崩からジェノバへ

ここまでのべ5日間歩いた、山中激歩もいよいよ最終日。鋸南町大崩から郡界尾根を越えて、三浦一族の三郎光村の館があったという三浦三郎山(標高281メートル)までを歩く。いまでも鎌倉街道の要素が色濃く残るルートである。

大崩公民館から町道を東に向かう。町営バスの車庫を過ぎ、民家2軒を過ぎた防火水槽の角を右に登る。コンクリートのしっかりした道だ。

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07年7月26日 80,156
立派な八幡神社本殿

山中激歩連載【第22回】

(22)ジェノバから滝へ

ジェノバはちょうど峠に位置し、ここから北へ向かう道は、長い下りである。長狭街道からこの店を目指すときは、長い上りだ。

アスファルトの下り坂を下りる。そのまま道なりに下ると、左への分岐がある。ここを登ると、右手に豚舎があり、さらに登ると何軒かの民家が出る。民家を過ぎて右に折れてさらに下ると、八幡神社となる。

奥の拝殿に飾り窓のような彫り物がある。本殿も大きなつくりで、境内には巨大な杉の木があって、注連縄が巻かれている。その奥には富士講の石碑もある。管理もしっかりされている立派な神社である。

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07年7月27日 81,932
瀬高の6尺道

山中激歩連載 【第23回】

(23) 滝から三浦三郎山へ

市井原から瀬高集落へ向かう。東は清澄山、西は鋸山に連なる郡界尾根へ向かう上りである。当然、ルート全体が急勾配の連続となる。郡界は、昔でいえば国境である。古道に峠があって、ここで国への出入りを管理する。そういう場所なのである。

民家を左に見て、小さな流れ沿いに左に折れる。ここからは、ほぼ北に伸びるコンクリート道である。

途中、鋸南町営水道の加圧所がある。これだけの標高差を克服して上水を高みに送る。いくつもの加圧ポンプが必要なのだ。それだけ標高差があるということである。

勾配のきついコンクリ道をじっと耐えながら、登る。汗が噴き出る。昔の人はどんな思いでこの道をたどったのだろうか。

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07年7月28日 84,083
ひっそりと咲くヤブミョウガの花

山中激歩連載【第24回・最終回】

(24)おわりに

房総半島の最南端・白浜城跡から房総の屋根・郡界尾根まで、半島ほぼ中央の尾根筋を北上する旅。さすがに1日では無理なので、のべ6日間かけての山中激歩だった。

房州低名山の連載を終え、房州温名湯の掲載に入ったころ、わが山の師・川崎勝丸さんから「忍足さん、温泉ばっかり浸っていると、ふやけちゃうよ」と連絡があった。その川崎さんの口から「房州を縦断する立派な古道がある」と聞かされたとき、少し心がざわめいた。山は終わって、いまは温泉なのだ。そう思ったが、低名山への思いも、後ろ髪を引かれるように残っていた。

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07年7月30日 80,813
いよいよ林道から山道へ

【第26回 三叉分岐点へ】

支尾根誤り40分のロス

林道奥谷線は、ヒメホタルの繁殖地がある関係で、夏季夜間は入口が閉ざされる。丈夫な門扉があって、これで車両の通行を阻止しているのだ。いまはオフシーズンなので、開放されている。

林道沿線にはモミジが植えられていて、赤く色づいている。紅葉を楽しみながら歩くのもまた楽しい。路面がアスファルトなのが玉に瑕だが。

麻綿原出合から、歩くこと10分で県民の森ハイキングの旧「Dコース」入口となる。ルート内は危険箇所もあるため、現在はこのルートはハイキングコースではない。入口には危険、立ち入り禁止などの看板がある。今回はベテランの案内の自己責任で歩いたので、誤解なきよう。非常に危険なので、歩くのは遠慮すべきだ。

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08年2月4日 56,085
安房・上総の国境でもある鋸山(大六海岸から)
安房・上総の国境でもある鋸山(大六海岸から)

鋸山 のこぎりやま(鋸南町・富津市)

ランク★★★

長く険しき房州の屋根

低名山には珍しい尾根筋のルート。富津市観光協会が「金谷アルプス」と呼ぶ、房州の屋根・鋸山である。

5時間かかるコース。距離が長く、急登も多いので、中・上級者向けのコースといえる。

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07年11月1日 85,020
歴史を感じさせる白狐の切割

【第4回 岩尾根上で危機一髪】

(4)狭い岩尾根へ

開削された林道口は周囲の山より低くなっており、ここから急な上りとなる。杉林の中の道なき道を足を踏ん張って登る。国土地理院の2万5000分の1地図で、標高228bの表示があるピークへ登る。ここも富津市と鋸南町の市町境であり、急斜面にも境界杭が打たれる。きつい上りをぐっとこらえて足を動かす。

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08年1月8日 24,012
「御所覧場」からの嶺岡山系の眺め

【第14回 大山祇命ピークへ 北と南の絶景見え隠れ】

嶽神ピークを下る途中に、7つの墓石が並ぶ場所がある。天明や天保の文字が読めるので、嶽神碑より歴史は古い。この墓石も、かつては信仰の人が訪れたであろう証である。

墓石を過ぎると、すぐに広い林道に出る。この林道を左に折れて5分ほどで、絶景のビューポイントになる。内田栄一氏の「房総山岳誌」(崙書房出版)によれば、この峠を地元では「御所覧場」といい、里見の殿様が景色をご覧になった場の意だという。長くて狭い長狭平野が長手方向から見渡せる場でもある。

嶺岡愛宕山、嶺岡大塚山、馬の背、熊捕山の嶺岡山系が並び、平野の向こうには青い太平洋が見える。殿様もさぞ気分が良かったことだろう。

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08年1月19日 23,557
気高い三角点標

【第3回 正面に嵯峨山の姿】

(3)東の肩から林道口へ

一等三角点に別れを告げ、尾根筋を東へ向かう。アップダウンのある楽しい鋸歯コース≠ナある。

三角点から東の肩を経て林道南房総金谷元名線までは、関東ふれあいの道指定を受けており、木の階段や手すりもある。しばらく行くと、古い石切り場跡が出る。金谷側の石切り場跡は、地獄のぞきがあったり、コンサートが開かれたりと、すっかり観光名所となっているが、元名側は古めかしい。すでにやぶに覆われ、金谷側ほど保存性も良くない。すぐ南側に石を滑り落としたスロープ状の跡がある。ここから元名の海へ石を出荷したという。南側の石材は「元名石」と呼ばれ、北側のそれは「金谷石」と呼ばれたのだ。

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08年1月7日 23,456
元名海岸で内房の水を汲む

房総半島の安房と上総を分ける国境(くにざかい)の尾根。険峻な尾根がふたつの国を分かち、安房国はこの尾根によって他地域と文化を異としてきた。山好きはこの雄大な房総の屋根を「郡界尾根」と呼ぶ。その尾根に半島を横断する一筋の道があるという。記者が、2国を分かつ尾根筋を山のベテランの案内で歩いた。半島縦断ルートの房州古道(昨年7月連載)と併せてお読みいただければ、半島南部の縦横道が確認できるだろう。非常に危険が伴うルートで、一般の人が歩ける道ではない。

(文と写真・忍足利彦、題字は阿部恵泉氏)

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08年1月4日 23,241
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