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いよいよ林道から山道へ

【第26回 三叉分岐点へ】

支尾根誤り40分のロス

林道奥谷線は、ヒメホタルの繁殖地がある関係で、夏季夜間は入口が閉ざされる。丈夫な門扉があって、これで車両の通行を阻止しているのだ。いまはオフシーズンなので、開放されている。

林道沿線にはモミジが植えられていて、赤く色づいている。紅葉を楽しみながら歩くのもまた楽しい。路面がアスファルトなのが玉に瑕だが。

麻綿原出合から、歩くこと10分で県民の森ハイキングの旧「Dコース」入口となる。ルート内は危険箇所もあるため、現在はこのルートはハイキングコースではない。入口には危険、立ち入り禁止などの看板がある。今回はベテランの案内の自己責任で歩いたので、誤解なきよう。非常に危険なので、歩くのは遠慮すべきだ。

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08年2月4日 52,033
歴史を感じさせる白狐の切割

【第4回 岩尾根上で危機一髪】

(4)狭い岩尾根へ

開削された林道口は周囲の山より低くなっており、ここから急な上りとなる。杉林の中の道なき道を足を踏ん張って登る。国土地理院の2万5000分の1地図で、標高228bの表示があるピークへ登る。ここも富津市と鋸南町の市町境であり、急斜面にも境界杭が打たれる。きつい上りをぐっとこらえて足を動かす。

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08年1月8日 21,439
「御所覧場」からの嶺岡山系の眺め

【第14回 大山祇命ピークへ 北と南の絶景見え隠れ】

嶽神ピークを下る途中に、7つの墓石が並ぶ場所がある。天明や天保の文字が読めるので、嶽神碑より歴史は古い。この墓石も、かつては信仰の人が訪れたであろう証である。

墓石を過ぎると、すぐに広い林道に出る。この林道を左に折れて5分ほどで、絶景のビューポイントになる。内田栄一氏の「房総山岳誌」(崙書房出版)によれば、この峠を地元では「御所覧場」といい、里見の殿様が景色をご覧になった場の意だという。長くて狭い長狭平野が長手方向から見渡せる場でもある。

嶺岡愛宕山、嶺岡大塚山、馬の背、熊捕山の嶺岡山系が並び、平野の向こうには青い太平洋が見える。殿様もさぞ気分が良かったことだろう。

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08年1月19日 20,936
気高い三角点標

【第3回 正面に嵯峨山の姿】

(3)東の肩から林道口へ

一等三角点に別れを告げ、尾根筋を東へ向かう。アップダウンのある楽しい鋸歯コース≠ナある。

三角点から東の肩を経て林道南房総金谷元名線までは、関東ふれあいの道指定を受けており、木の階段や手すりもある。しばらく行くと、古い石切り場跡が出る。金谷側の石切り場跡は、地獄のぞきがあったり、コンサートが開かれたりと、すっかり観光名所となっているが、元名側は古めかしい。すでにやぶに覆われ、金谷側ほど保存性も良くない。すぐ南側に石を滑り落としたスロープ状の跡がある。ここから元名の海へ石を出荷したという。南側の石材は「元名石」と呼ばれ、北側のそれは「金谷石」と呼ばれたのだ。

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08年1月7日 20,947
元名海岸で内房の水を汲む

房総半島の安房と上総を分ける国境(くにざかい)の尾根。険峻な尾根がふたつの国を分かち、安房国はこの尾根によって他地域と文化を異としてきた。山好きはこの雄大な房総の屋根を「郡界尾根」と呼ぶ。その尾根に半島を横断する一筋の道があるという。記者が、2国を分かつ尾根筋を山のベテランの案内で歩いた。半島縦断ルートの房州古道(昨年7月連載)と併せてお読みいただければ、半島南部の縦横道が確認できるだろう。非常に危険が伴うルートで、一般の人が歩ける道ではない。

(文と写真・忍足利彦、題字は阿部恵泉氏)

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08年1月4日 20,721
新展望台からの南側眺望

【第2回 絶景の鋸南・富津市町境】

(2) 一等三角点へ

急な岩肌の斜面を過ぎると、緩やかな土道となる。この登りきった場所が電話会社の電波塔があったところで、10坪ほどの広場になっている。電波塔撤去後に、ここに展望台が築かれた。西側の十州一覧台と区別するため、新展望台と名づけられている。ちょうど、富津館山道路の鋸山トンネルの真上に位置する。

ここからの眺望は、房州五指に入るビューポイントである。東側の一部が樹木で遮られている以外は、ぐるりが見渡せるのである。西側眼下にはロープウエーの山頂駅、十州一覧台、地獄のぞきのフェンスが見える。北は鹿野山から富津岬までの千葉県側、対岸は横浜あたりから横須賀、城ヶ島までの三浦半島が手に取るように見える。洲崎からも確認できる横須賀火力の3本煙突はすぐそこだ。

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08年1月5日 22,116
三点確保で岩を歩く

【第5回 一枚岩の大きな小鋸】

(5)小鋸からススキの海へ

取材日は本州北部を低気圧が通過中で、強い南風が吹き込んだ。岩山ピークは風あたりは強いが、汗の肌には心地よい。南側眼下は採石場で、音を立てて重機が岩を穿(うが)っている。目を南の先に向ければ、伊予ヶ岳、富山、津辺野山がどっかり座る。西側に目を転ずれば、三角錐の美しい鋸山がこちらを見下ろす。ギザギザである鋸山がこんな形に見える場所は少ないはずだ。その三角のすぐ右手の平坦部が東の肩である。鋸山のピークから延々とこの尾根を歩いたことが、すぐに確認できた。

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08年1月9日 22,254
アップダウンを下った先の小町峰峠

【第18回 小町峰峠へ】

恐ろしや女房落とし

鉄塔確認ポイントから5分ほどで、左の尾根へよじ登る。ここまでの林道は比較的フラットで歩きやすいが、ここからはまたも石のやせ尾根である。郡界そのものが、尾根の凸凹にあるので、ここから先はフタコブラクダを20頭並べた上を歩くネズミのようなものだ。4日目の距離は短いが、アップダウンは激しいのである。

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08年1月24日 24,468
コース唯一の鎖場の難所

【第23回 元清澄山へ】

鎖場と擬木の責め苦

大休止すると、さすがに体が冷える。食休みもそこそこに、さらに東へ向けて出発する。

すぐに陣屋跡のような広いスペースが出現する。番所とは峠の関所のことである。ここに建物が建っていて、役人たちが起居、入出国の民を審議していたのだろう。周囲に土塁のような壁があるので、独特の雰囲気がある。川崎さんが「この上に石宮がある」というので、土塁を登る。大きな宮があるが、屋根の石が落ちてしまっている。男4人でこの石屋根を起こし、宮に乗せる。銘はないが、かつては信仰の対象だったのだろう。いまは訪れる人もいない。直した石宮に頭を下げ、さらに東へ。

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08年1月31日 20,925
美しい鋸山の三角錐姿

【第6回 初日終え小保田へ下山】

(6)下貫沢へ出る

この尾根道で再び、富津・鋸南の市町境の境界杭が始まる。地図で確認すると、やや南東方面へ向かう尾根筋である。新しい尾根に入って30分ほど歩いたところで、露岩の峠に出た。ここからの南側の景色がまた絶景である。巨大な緑が目の前に迫る。ここで川崎さんが「ここは景色見納め峠です」という。

ここから先は樹木の中を行く尾根ルート。しばらく景色は期待できないらしい。

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08年1月10日 20,698
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