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岩テラスの上で小休止。北側の景色がいい

【第21回 鍋石分岐へ】

修行めいて清澄山系

大トレッキングの旅もこれが5日目。尾根の中間点を過ぎ、いよいよ行程は清澄山系に入る。古くは日蓮が開宗し、近年でも空手家が修行した地でもある。長い尾根歩きは、いよいよ修行めいてくるのだ。

スタートは、鴨川有料道路わきの旧道から。露岩の山肌を急登する。ところどころにトラロープが渡してあるので、助かる。スタートから15分で、小さなピークになる。ここが閉鎖された旧道トンネルの上だ。ここから北東方面に尾根を進む。

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08年1月29日 18,565

1月29日付、連載「郡界尾根を往く」は紙面の都合で休載します。

08年1月28日 18,650
嵯峨山の三等三角点

【第8回 スイセン眼下の尾根筋】

(8)嵯峨山へ

スイセンピークからの南東側の眺めは最高だ。富山や伊予ヶ岳、御殿山などの低名山が並ぶ。取材日は曇りで、各座の輪郭が水墨画のように浮かぶ。深山幽谷の趣きがあっていい。

富士講の石宮があるのは、この山頂から富士山が見えたからだろう。現在は登るのもハイカーだけだが、かつてはふもとからこのピークに登って、信仰の場としていたはずだ。その景色も東側は樹木で遮られている。

昨年7月連載の「房州古道を往く」では、ルート上にたくさんの石宮があり、各所が信仰の道であることが感じられたが、この郡界尾根にはここまで、そうした文化の薫りがない。スイセンピークの石宮が初めての信仰対象物である。

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08年1月12日 19,011
標高145bの小さな峠

【第10回 志駒川に人里の気配】

(10)志駒川へ

昼食の大休止を終え、東側に向かう。路傍にはガマズミの赤い実がなり、季節を知る。小さな赤い実を口に含めば、ほんのりと甘酸っぱい。いまどき、この野の実を食べる子どももおるまいが、昔はこの実を食べて、野を歩いたものである。

栽培されたスイセンの斜面を見て、富津市側に下る。コンクリートの急な下り坂である。時折、ナバナの畑があり、水田もみられる。畑には電気柵やトタン板がめぐらせてあり、イノシシの被害が甚大であることが分かる。あちこちに檻わなが設置され、米糠がえさとして置かれる。尋常な眺めではない。この地でイノシシの被害と闘いながら、営農を続ける農家に対して頭が下がる思いだ。野生との知恵比べなのだ。

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08年1月15日 19,116
路傍にたたずむ総勢100体の地蔵様

【第12回 6時間半歩いて2日目了】

(12)中沼から引越へ

八丁山の下山は、北側へ。大きな尾根を下るとすぐに古道然となる。房州古道の6尺道のようで非常に歩きやすい。地図では破線となっており、こちらは正確な表記である。

川崎さんは「ここから先は下る一方」と太鼓判を押す。土道をだらだらと下っていく。八丁山ピークから15分で、ミカン畑が出る。温州ミカンだがまだ青かった。ミカン畑の下には1軒の民家があるが、すでに住人はいない。この山深さだ、離農したか。

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08年1月17日 19,280
林道淵ヶ沢奥米線との分岐点

【第17回 林道柚子の木線へ】

遥か東に妙見山の頂

4日目のスタート。国道410号カーブの空き地に車を止め、まずはここから安房高山へ。山道を35分ほど歩いて、林道横尾線を目指す。

国道からの取り付きは、がさやぶだが道らしくなっていて、登ってすぐは荒れているものの、やがて山道になる。ここからの上りは、下の民家の屋号から「大作道」と呼ばれている。国道から25分で三郡山と安房高山の分岐となるので、ここを右に行く。倒木はあるものの、5分で林道横尾線へ出る。ここに「高山」「大作」の白い標識がある。

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08年1月23日 19,333
請雨山からの南側の絶景

【第16回 安房高山へ】

南側に広がるパノラマ

三郡山の眺めとお別れし、君津・鴨川境側の支尾根へ降りる。小さな杉も植林されていて、この急な斜面を慎重に降りていく。尾根を東西に走る林道横尾線に出て、ここを歩く。南側は杉林で景色は良くないが、時折、林が切れて眺望が開ける。眼下に長狭平野が広がる。素晴らしい眺めである。

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08年1月22日 19,347
集落入口の高札風看板

【第11回 獣に道を教えられ】

(11)八丁山へ

土の道を歩く。轍(わだち)があるので、車も通るのだろう。2万5000分の1地図にも載る、立派な林道である。

横根からの郡界尾根はいく筋にも支尾根があって、山が険しい。富津・鋸南の境は横根峠で、長狭街道に出っ張るような形で、南側に張り出している。その出っ張りの南端が富津・鋸南・鴨川の3市町境の津森山である。この林道筋の尾根は、津森山と対峙するような形で、東西に伸びる。長狭街道の北側がこの八丁山尾根、南側が津森山尾根なのである。

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08年1月16日 19,433
六地蔵が安置された木之根峠

【第13回 古道の薫りの木之根峠】

(13)嶽神ピークへ

尾根歩き3日目は、富津・鴨川市境の県道富津館山線から始まる。引越集落から木之根峠を越え、郡界尾根へ入っていく。

県道沿いのコンクリート坂道を登る。最初からきつい上りである。落ち葉を踏みしめながら歩くと、左にカーブ。その先にすでに主のいなくなった農家が出る。間口5間半の立派なつくりだが、いまは誰も住んでいないのだろう。雨戸が閉ざされ、人の気配はない。この民家手前を右に登る細い道があって、この泥道を登る。しばらく歩くと「建設省」のコンクリート杭があちこちに出始める。この山道が市境であるのだ。県道から15分で、広くなった峠に出る。ここが国土地理院の2万5000分の1図にも載る古道の木之根峠である。

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08年1月18日 19,434
わかりやすいスイセンピークへの標識

【第7回 ロープのある登山ルート】

(7)スイセンピークへ

壮大な長尾根歩きの2日目は、前回のつづきからとなる。鋸南町の小保田から長狭街道を北に入り、下貫沢から山へ登る。ルートは前回の終わりからリレーするため、忠実に守るのだ。ズルは許されない。

下貫沢の取り付きで、富津市の釜ノ台から歩いて来た吉原さんと出会う。川崎さんとも旧知の間柄で、なんと週に3日は、嵯峨山北側の釜ノ台から保田に通うという。御歳85。健康のための峠越えを自らに課しているのだ。富津市側へ降りれば用は足りるが、それでは舗装道のため歩数も少ない。敢えて峠越えで保田に降りるのだという。「車だってエンジンをかけなければ、動きが鈍る。エンジン、エンジン」と意気軒昂だ。リュックにブーツ。装備も万全でこの峠道を週3日往復する。頭の下がる思いだ。

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08年1月11日 19,518
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