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雨上がりは豪快な姿を見せるタイの下の滝

[第23回] タイの下の滝(したのたき 鴨川市天面)

ミニ名瀑≠フ趣の滝

滝の世界は奥深く、ウェブサイトにはたくさんの滝紹介ページがある。それぞれが調査に入念で、趣も深い。そうした滝ファンは、房州の小さな滝にもアンテナが張られている。実に敏感なのである。

鴨川市曽呂地区から七曲トンネルを抜け、江見方面へ抜ける道がある。車道が天面に入ったあたりにある、小さな滝がタイの下の滝である。ほぼ無名の滝に近いが、タイの下は「滝の下」の意だろう。車道下から広がって落ちるミニ名瀑≠セ。この滝も、詳細に紹介するファンがいる。

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10年11月27日 5,624
二股に落ちていく鹿島滝

[第22回] 鹿嶋滝(かしまだき 鴨川市東江見)

二股で落ちる特徴的な滝

高さは8bほどの滝だが、最大の特徴は、流れが滝上で横になり、二股になって落ちていることだろう。正面から見ると、滝上がトヨ状の岩となり、水はいったん右に落ちてから左に流れ、岩肌中央部で二股になる。取材日は雨上がりで、豪快だった。左股は広がって落下、右股は懸垂型に落下する。

夏場の水量の少ないときは、ちょろちょろの滝だった。

第六天滝の上から車道を南へ進む。ここに九頭竜トンネルがあり、トンネル上には九頭竜様と稲荷様が祀られている。近くにはJR九頭竜様踏切もあり、地元の人の信仰が篤いことがわかる。滝の下流にある民家の人に聞いたところ、九頭竜ということもあり毎月9、19、29日に参拝者が訪れる。漁業関係者や水商売の人が多いという。

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10年11月20日 5,930
豪快に落ちる第六天の滝左股の流れ

[第21回] 第六天滝(鴨川市東江見)

冬場に美しい男女滝

インターネット上には「大六天滝」の文字も見えるが、正しくは第六天滝だろう。「第六」の「天滝」ではなく、「第六天」の「滝」なのだ。広辞苑によれば第六天とは、多くの眷属(けんぞく=従者)を率いて仏道の妨げをなすことから、第六の魔王といわれる。他化自在天(たけじざいてん)ともいう。

滝の名にしては珍しいだろう。滝上の道端にそれらしい石宮がある。これが第六天を祀っていて、その下の滝ゆえに第六天滝か。

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10年11月13日 6,014
黒い岩肌を落ちる上段部分

[第29回] 一本松の滝(いっぽんまつのたき 鴨川市西)

2段構造の隠れた秘滝

一連の曽呂の滝群の中で、もっとも探索が難しかったのが、この滝である。地元の農家を訪ねて、所在地の概略を聞いた。「案内がいなければ、行けないよ」との忠告付きだった。滝はいわゆる無名で、小字は九本木。この農家の人は「滝の辺りを一本松と呼ぶ。昔は立派な松があったんだ」という。では一本松の滝ではどうだろう。

農家に教えてもらった辺りを探るが、川を遡るとやがて沢が消えてしまう。周囲は水田が広がるが、害獣の被害が多いのだろう。どの田も獣よけの柵がしてあって、痛々しい。

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11年1月8日 6,205
末広がりに岩肌を落ちる堀の沢三段の滝

[第27回] 堀の沢三段の滝 (ほりのさわ さんだんのたき 鴨川市畑)

高鶴山西麓の雄大な滝

曽呂地区の農業用水のため池が、山口堰。高鶴山の西麓に位置し、その山名の由来となったツル(古語で水の意)の語源がこの水源だろう。高鶴山を南麓(東善寺)から登ると、沢沿いを下山することになるが、山頂から歩くと、この滝を見落とすことになりそう。山道から少し離れて存在しており、下山時は先にある堰に視線がいきがちだからだ。逆に堰側から登ると、この滝がすぐに目につく。

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10年12月25日 6,505
絹糸のように美しく一条に落ちる堂の滝

[第20回] 堂の滝★ルビ どう たき★(鴨川市金束)

一条の絹糸で落ちる美滝

小紙連載「久留里から布良まで 房総分水嶺 半島の背骨を歩く」で、機会があれば取り上げたい滝があると書いた(2010年5月2日付)。その滝が、この堂の滝である。

正式な川となって流れる滝ではなく、降雨後に発生する滝だ。したがって国土地理院の滝の基準には入らないが、房州寂名瀑としては、取り上げる価値がある。それほど美しい滝なのだ。

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10年11月6日 6,825
険しい崖面を落ちる天面浅間滝=鴨川市天面

[第25回]天面浅間滝(あまづらせんげんだき)(鴨川市天面)

信仰篤い崖面の美滝

房総丘陵が太平洋に迫る鴨川市太海地区。国道128号は集落のぎりぎりを走り、そのすぐ下は怒涛の太平洋だ。太海小学校の西に垂直に切り立ったような崖が広がる。この山を天面浅間山という。浅間宮が祀られていて、この急激な斜面を滝が流れる。これが天面浅間滝である。

国道128号の房州大橋を過ぎ、天面漁港を右に見ると、国道はS字にカーブする。この正面に雨上がりに出る滝が、天面浅間滝。現在はやぶに覆われ、はっきりとその姿を見せないが、かつては大川の滝(南房総市千倉町)と同じように、雨上がりに豪快な姿を見せていた。

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10年12月13日 6,873
二股になって落ちるさんさの滝

[第39回] さんさの滝(鴨川市東町)

清冽な東股に秘める滝

滝の宝庫・袋倉川もいよいよ東股の流れに移ろう。二級河川のこの川は人家のある西股に2つのダムを抱え、人家のない東股は清冽(せいれつ)な流れが続く。鴨川市浜荻で二タ間川と合わさり、太平洋に注ぐ。複雑な水系構成だけに、滝も多岐にわたるのである。

国道128号から、廃棄物処分場を見て、北側へ林道浜荻線に入る。左に市清掃センターを見て進むと、左に長狭火葬場が出る。この辺から先が県管理の林道となる。フラットだが上り勾配のダートは、しばらく袋倉川東股と林道が平行して走る。

沢音に耳を傾けると、林道下からそれらしい音がする。滝音を聞いて川に下りれば、正面に落差3bの小滝があった。これは料理でいえば、この沢の前菜といった感じだろう。

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11年3月19日 7,133
黒い岩肌に白く落ちるネコの滝

[第36回] ネコの滝(鴨川市東町)

セーナ沢上流の巨大滝

承前。セーナ沢は最上流部に、もっとも大きな滝を含有する。歌謡ショーで大物歌手が最後に登場するように、袋倉川セーナ沢の連瀑は、最後に大物滝が登場するのである。

ヒッコシの滝から、さらに遡行していく。水量は減らず、川底は岩盤である。滑りやすい場所もあるので、4人の滝見隊は慎重に進む。

川の両岸には杉が植えられている。30年生ほどの木もあるので、昭和40年代ごろからこの地に植林されたのだろう。適度に間引きされていて、人の手も入っている。周囲の山林は旧天津小湊地区の財産区なので、良く管理されているのだ。

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11年2月26日 7,176
岩肌を流れ落ちる不動滝=鋸南町元名

日本寺の不動滝★にほんじ ふどうたき★(鋸南町元名)

信仰に満ちた境内の美滝

若葉萌える季節。先週に引き続き、春の特別編をお届けする。今回はゴールデンウイーク真っ只中とあって、身近な観光地にある滝を紹介しよう。安房と上総の国境にある鋸山(標高329・5b)の南側山麓に広がる乾坤山日本寺。この境内に小さいながらも信仰心に満ちた滝がある。それが不動滝である。

いまから1300年前、聖武天皇の勅詔を受けて、行基菩薩によって開かれた。数度の宗旨替えを経て、現在は曹洞禅宗。わが国の国号を冠するだけあって、歴史も古い。鋸山南麓に広がる広大な境内には、大仏、千五百羅漢、百尺観音など、さまざまま石造物がある。頼朝蘇鉄、弘法大師護摩窟など、歴史ロマンの残る名所も。こうした名所をすべて見るには2日がかりだが、今回は不動滝に的を絞ってみよう。

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10年4月30日 7,205
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