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津森山の尾根から西側を眺める

[第29回] 三境へ

変貌した津森山に驚く

記者(忍足)が津森山へ最初に登ったのは、2005年2月で、やはり川崎さんの案内でだった。

大崩から入る南側からの入山だったが、当時は眺望がきかない山だった。ピークは薄暗く、楽しいイメージは無かった。ところが、この変貌ぶりはどうだ。西の鋸南町側はもちろん、北の富津市側の眺め、東の鴨川市側、さらには南の三芳方面までよく見渡せる。一部に杉の木立が残るが、これだけ見えれば御の字だろう。地元の人たちが、協力して伐採したという。山の楽しみはやはり「眺め」。これなくしては登った甲斐もない。こうやって山頂が切り開かれたのも、地元の人たちのお陰なのだ。

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10年5月3日 7,001
長狭街道の富津市・鴨川市境

[第28回] 津森山へ

支尾根を四つんばいで直登

八丁山の頂は、三角形になっていて、眺めはないものの、えもいわれぬ落ち着きがある。石宮などはないが、金束側からも登る道があるから、何らかの信仰の場所ではなかったろうか。

ここで小休止して、4人で記念撮影する。このやぶ山へは、めったに来られるものではない。

八丁山からの下りは、雪で滑るのでなおさら慎重だ。支尾根沿いに南東方面に下っていく。やがて夏みかんが植えられた果樹園のそばに出て、道はコンクリートの下りになる。植えられた杉の間から、これから行く津森山のピークが見える。うっすらと冠雪していて、まるで信州の眺めである。

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10年5月2日 7,056
県道の富津市・鴨川市境

[第27回]八丁山へ

郡界尾根とさようなら

木之根峠から先は、古道のような道が続き、道の両側に旧建設省のコンクリート杭が出ている。この細道が国有地の扱いなのだろう。地図上では富津市と鴨川市の境である。

古道を下りていく。雪が積もったアオキの赤い実がコントラストになって美しい。吐く息が白い。それほど気温も上がっていないのだ。

そのまま進むと、民家の庭前に出る。すでに廃屋で住む主はおらず、紅白の梅が寂しげに咲く。

農家からのコンクリート道を下って、県道88号に出る。ここが市境で、この峠の南側が鴨川市である。

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10年4月30日 6,844
霧氷を思わせる木之根街道の雪

[第26回] 木之根峠へ

雪山思わせる6日目に

この分水嶺取材では待ち合わせ場所で、記者(忍足)と川崎勝丸さんが打ち合わせをするのが恒例である。その川崎さんは毎朝、その日のルートを示した地図を持参する。前回は東西に馬鹿長い地図を持参されて、記者が仰天した。6日目は地図そのものは小さい。小さいが、赤で示されたルートはS字状に曲がりくねっている。そのSも小文字ではなく大文字である。大蛇のような「S」がきょうの行く手の困難さを物語る。そんな6日目のスタートである。

前回は県道88号の富津市・鴨川市境で終わりである。吉例のごとく、ここから6日目が始まる。前夜に降った雪で、郡界尾根は真っ白。雪山を思わせる6日目だ。

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10年4月29日 6,935
笹やぶをこいで進む

[第25回]御所覧場へ

早い時刻で5日目の下山

浅間大神ピークを西に下りる。急な下りで、慎重さを欠けばそのまま滑落だ。立木につかまり、ゆっくりと下りていく。

下りた先は、草が刈られた林道のような場所。ここで川崎隊長が提案する。この林道を南に下れば、古畑の集落に出られる。時刻は午後1時55分。時間は十分あるのだ。

川崎さん「どうしますか」

記者(忍足)「尾根を縦走したらどれくらいでしょうか」

川崎さん「健脚で1時間です」

記者「では、そのまま尾根を行きましょう」

即断即決である。きょうのルートをさらに延長し、安倉谷方面を目指す。

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10年4月28日 6,992

[第24回]浅間大神ピークへ

続く異例のハイペース

三郡山から先は、尾根を徐々に下るラインとなる。基本的に下りだが、いくつかのこぶもあるので、ここからが難関でもある。

林道は宇藤木大山(標高347・9b)の手前で、富津市豊岡方面へ下ってしまう。この林道を下った先が、富津市の小字・宇藤木である。山頂に宇藤木集落が建立した石宮があることから、地元山仲間は小字の名をとって宇藤木大山と呼ぶ。長狭街道から眺めても、立派な峰が確認できる。ピークは郡界尾根のやや北側にあるから、上総の山である。

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10年4月27日 6,827
三郡山の東側の取り付きの急登

[第23回]三郡山へ

新しい山名標識が出迎え

暖かい日差しの中での昼食を終え、出発。鳥居の西側の階段を慎重に下りる。しばらく進むとフラットな土の道で、あちこちに市の境界杭が埋められている。

林道に下りて、右カーブになった場所に、馬頭観音と大日如来の石が出る。ここも信仰の場所で、宮の前はきれいに草が刈られている。地元の人たちの奉仕なのであろう。大切な石宮が粗末に扱われていないのは、うれしいものだ。

請雨山から30分で、三郡山(標高337b)の取り付きになる。この山の東側からのルートは、植林された杉があって登りにくい。大きく育った杉をかき分け、細い尾根筋を上る。居酒屋の縄のれんを開くように、四方に広がった杉の枝を開いて上を目指す。急登の尾根で後ろを振り返ると、長狭富士の美しい姿が見える。

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10年4月26日 7,025
安房高山がよく見える林道

[第22回] 請雨山へ

低名山並ぶ魅惑の尾根

川崎さんが異常に長いルート設定した理由が、この辺で判明する。この日は一部を除いて林道歩きなのである。こぶも少なく、足元がいいので距離が稼げるのだ。さすがは大ベテランの読みである。

林道カーブを曲がると、開削崖が続く場所に出る。この林道を拡幅した際の工事跡なのだろう。広く高い崖が続く道で、この崖が長狭街道からもよく見える。

正面に、安房高山がよく見える場所になる。高山ビューポイントである。緩やかに下る支尾根は、巨木の観音桜で有名な観音台。里山の風景も美しい長狭平野が横長に広がり、正面には女性が横たうような嶺岡山系が座る。気宇壮大な場所である。

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10年4月24日 7,981
ルンルン気分で雨上がりの林道を行く

[第21回]小町峰峠の旧道へ

5日目はロング尾根へ

長い長い分水嶺歩きも、5日目。まだ君津・鴨川境の郡界尾根の半ばである。朝、待ち合わせ場所で川崎勝丸さんがいつものように地図を広げる。A3を横にして2枚つなぎ合わせた特製地図である。尾根筋にラインマーカーが引いていある。これまでのルートの2日分はゆうにある。

記者(忍足)「えっ、これをきょう歩くんですか」

勝丸さん「そうです」

そうですって、いかにも長い。4日目の移動距離から比べれば、2倍半はあろう。不安混じりながら、出発地へクルマを進める。

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10年4月23日 7,531
時代を物語る小町峰峠

[第20回]小町峰峠から香木原へ

分水嶺実感し4日目終了

急な崖を登ると、尾根道に。境界杭が埋められている郡界尾根である。アップダウンはまだ続くが、苦にはならない。この日の終着点は近いのだ。

東京電力上総線の鉄塔62号の真下に出る。鉄塔のある山は、巡視路として道が整備されていることが多い。この鉄塔周辺も草が刈られ、平地からのルートとして杉の立木に白塗料が塗られている。鉄塔は山の維持に役立っているのだ。

鉄塔から下って、しばらくはだらだらした上りとなる。35分ほど歩くと、南側が切り立った崖になる。ここが小町峰峠である。

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10年4月22日 7,895
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