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請雨山からの南側の絶景

【第16回 安房高山へ】

南側に広がるパノラマ

三郡山の眺めとお別れし、君津・鴨川境側の支尾根へ降りる。小さな杉も植林されていて、この急な斜面を慎重に降りていく。尾根を東西に走る林道横尾線に出て、ここを歩く。南側は杉林で景色は良くないが、時折、林が切れて眺望が開ける。眼下に長狭平野が広がる。素晴らしい眺めである。

途中、林道カーブに大日如来と馬頭観音が安置される場所がある。このカーブから15分ほどで、請雨(勝負)山への取り付きになる。左へ無理やりよじ登るように、山へ入る。10分ほど斜面と格闘すると、やがてコンクリート階段が現れる。この急階段を登った先が、請雨山(標高322b)で、ここからの南側景色が抜群だ。国道410号君鴨トンネルの真上に位置し、斜面が切られているから、かなりの好視界が得られる。

安房高山の山頂と二等三角点

右から列記しよう。津森山、人骨山、富山、伊予ヶ岳、富浦の海、その先に伊豆大島三原山、二ツ山、嶺岡愛宕山、大塚山、川代浅間山。パノラマのように低名山が連なる。

東側階段を下って、林道へ出る。さらに15分ほど歩くと、林道左側に「安房高山」の登山口標識が出る。すぐそばには、馬頭観音と丸い刻みでおなじみの光明真言の石がある。嘉永年間の文字も読めるから、かなり古いものだ。

この石碑を右に見て、コンクリートの坂を登る。しばらく行くと広い平地になって、ここから先は九十九折の道。林道から10分で石宮ピークに。3つの宮が仲良く並び、そばにはひょうたん型に彫られた手水鉢がある。石宮からさらに北へ向かう。やせ尾根を通ると正面に清澄山(妙見山)が見える。これからさらにあの頂周辺を目指そうというのだ。尋常な旅ではない。

やせ尾根が終わると、ススキが出て、右側に移動電話の基地跡の平地がある。これを見てさらに登ると、ロッカーのような小さな電話の基地局があって、その先が安房高山の山頂である。標高は364b。安房でもっとも高い山という意味で命名されている。

狭い頂には、二等三角点「成川」と山頂標識、県境界杭が並ぶ。周囲の樹木で眺望はない。山頂で元名の水を少し落とす。遥か長尾根の旅の3日目が終わる。

(つづく)

【写真説明】請雨山からの南側の絶景

【写真説明】安房高山の山頂と二等三角点

08年1月22日 19,336
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