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今年は、新型コロナウイルス感染のまん延が制御できていないままの状態で、間もなく梅雨明けの時期を迎えます。

いつまでも雨が降り続くうっとうしい状態から解放されて、ホッとしたと思ったら、すぐに猛暑がやって来て、熱中症の話題でメディアの報道もかなりのスペースを使うようになるのが例年のパターンですが、今年は、コロナ禍の報道と熱中症による悲惨な報道とが重なる年になりそうです。

真夏が近づくと、例年、熱中症で多くの老人が犠牲になるニュースが増えますが、今年はこれに新型コロナウイルス感染によって重篤な状態に陥る老人の問題が重なって取り上げられることになるのではないかと、私は恐れています。

私自身も、基礎疾患を複数持った老人ですので、何とかして両疾患に注意して過ごしたいと思っております。

しかし、そのために自分で何ができるだろうかと考えこんでしまいます。

コロナウイルス感染に関しては、いまだワクチンも有効な薬剤も入手困難な状況の中では、いわゆる3密を避けた生活を心掛け、不要不急の外出を避け、県境を越える旅行は自粛する、懇親の場もできるだけ持たないようにするなど、「新生活様式」とか、「ニュー・ノーマル」と呼ばれる生活を実践していくことになるでしょう。

これに対して、熱中症は個人の努力でかなり避けられる要素が多いので、私も老人の一人として、高温環境に自分を置かないように注意するつもりです。

幸い昔と違って、扇風機、エアコンが使える機会が多いので、これら、文明の利器を効果的に使わせていただこうと思っています。

電気代がもったいないから、汗をかきながら我慢しよう、という考えで生きていると、熱中症で倒れて、かえって多くの方々に迷惑をかけることになるので、ぜいたくに電気代を使わせていただきます。

とにかく、今年は新型コロナウイルスへの対応と熱中症対策を同時に行わなければならない初めての年となるでしょう。

来年がそんな年にならないよう祈るような気持ちでおります。

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加納宣康 昭和24年8月4日、岐阜県生まれ。一般財団法人脳神経疾患研究所附属総合南東北病院院長補佐

(この原稿は加納医師が、本紙読者のためにボランティアで執筆しています)

7月27日20時00分 679

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