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自宅でのG・M・ナイルさん

21 G・M・ナイルさん

銀座・ナイルレストランのオーナー、輸入食品卸会社の社長、歌舞伎座に出演する俳優、大学教授、ラジオDJ、テレビでの芸能活動など、多彩な顔を持つG・M・ナイルさん(69)は、鋸南町元名の鋸山直下に自宅を持つ。同町の観光大使でもある。

波瀾万丈な人生を送り、その生きざまは聞き取り本『銀座ナイルレストラン物語』(21日付展望台「破天荒な成功者」参照)に詳しい。興味ある人はそちらを読んでいただくことにして、本編では鋸南町との関わりを取り上げよう。

東京生まれの東京育ち。「東京で成功したので、湘南にでも家を構えよう」(ナイルさん)と、いったんは湘南地方に土地を買うことを決めた。具体的な土地も、建築業者も内定していた。そこに知り合いから「千葉も見ないか」の声がかかる。

ナイルさんは房総に土地を求めて、ふらりと訪れる。「最初のイメージとはまるで違って、(房総の魅力を)強く感じたのよ」。すべてをキャンセルして、房総半島に視点を移す。現在地が最終候補となり、自宅が完成する。鋸南町の魅力を「心よりの満足」と表現する。「空気はいいし、人情はいいし、魚もおいしい」と絶賛。時折、自宅敷地内に出るヘビ以外は「みんな気に入っているの」。それくらい、房州を愛しているから、自宅も拡大を続ける。

記者(忍足)がしばらく訪ねていない間に、大理石のベンチ、オリジナルの仏像など、いくつもの備品が増えている。自宅敷地内は常に拡張を続けているのである。庭は和風でも洋風でもない。「ナイル風」のオリジナルである。「房州一の王国≠ノしたいの、ここを」と、自宅への思い入れも語る。

自宅内にはオリジナルの交番≠

講演活動やラジオDJでは、いつも房総の魅力を語る。それほど、心からこの地を愛しているのである。もし、湘南に自宅を建てていたら、こんな風にはならなかったという。「湘南は(ネームバリューがあって)聞こえはいいけど、ミニ東京でしかないの。公共交通機関も便利で、住むには問題がないけど、それなら東京に住めばいいの」と、きっぱり。

ナイルさん宅では、毎年8月にナイルさんの誕生日を祝う盛大なパーティーが開かれる。大型バスで東京からゲストが訪れ、全体で700人ほどの規模になる。

ナイルさんがすごいのは、そのパーティーの酒類や食材などを地元・鋸南町から仕入れることだ。「地元と東京の接点になりたいの。パーティーは両者のふれあいの場なのよ」とナイルさん。

精力的に活動するナイルさんも来年、古希を迎える。鋸南に土地を求めて、来年で20年。2014年はそんな節目の年なのだ。「大規模なパーティーを考えているけどね、人数からいっても都内のホテルになるかも」。

鋸山直下に住む、ナイルさん。房州全体の観光大使のような重要な存在である。

【写真説明】自宅でのG・M・ナイルさん=鋸南町元名

【写真説明】自宅内にはオリジナルの交番≠=同

13年6月22日 9,657
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