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新型コロナウイルス感染症が世界中に蔓延(まんえん)してしまったために、最近では個々のクラスター発生例がニュースとして取り扱われることは少なくなりました。

私は、現在住んでいる福島県のみならず、千葉県内と南房総エリアのクラスター発生に関するニュースには敏感に反応しますが、それ以外の地区でも、本疾患のクラスターは現在でも大きな問題です。

全国各地の地方新聞を見ると、いろいろなニュースが目につき、大新聞や全国ネットのテレビ局が報道しないクラスター発生が続いていることを実感します。

医療機関でも介護施設でも、クラスター発生を抑えるために全力を尽くしておられますが、これだけ全国に広く蔓延し、家庭内発生も珍しくなくなりましたから、いつ、どこの施設でクラスターが発生してもおかしくないと考えるべきです。不幸にして、クラスターが発生してしまった施設を一方的に非難してはならないと思います。

ちなみに、インターネットで「千葉県のクラスター」と入れて検索すると、千葉県に24年間住んでいた私にはなじみの深い地名、施設名が出てきます。

千葉日報のホームページには、「市町村別の患者発生に関する記事」という欄があって、2021年2月2日には、 無料公開で新型コロナウイルス感染症の患者発生状況のまとめが掲載されていました。市町村別(五十音順)に関連のある記事が掲載されており、閲覧したい市町村名をクリックするとその市町村トップにジャンプするようになっています。

おそらく全国のいろいろな地方紙が同様なサービスを提供しているのではないかと思います。

クラスターが発生した各施設、自治体を非難したり中傷したりする傾向はありませんので、中立公正な立場からの情報として受け止めてよいと思います。

福島県でも、地元紙である福島民友新聞に、1月28日付で、クラスターに関する記事が載っています。

「田島ホーム感染 61人に拡大 新型コロナ、福島県最大のクラスター」と題する記事でしたが、冷静な視点から、本件のみならず、全県の状況を合わせて報道する姿勢がみられます。

全国的に緊急事態宣言が出され、その効果も出つつあるようですが、今後とも地方紙の報道にも注目しつつ、新型コロナウイルス感染症の推移を注視していこうと思います。

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加納宣康 昭和24年8月4日、岐阜県生まれ。一般財団法人脳神経疾患研究所附属総合南東北病院院長補佐

(この原稿は加納医師が、本紙読者のためにボランティアで執筆しています)

2月8日20時00分 715

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