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協定を締結した石井市長(左)と寺川代表取締役

私募債引き受け第1号

雇用確保やブランド開発に期待

南房総市は7日、東京・品川のイチゴ等の生産加工販売業者「DIGLEE」(ディグリー、寺川広貴代表取締役)と企業立地の基本協定を結んだ。地域経済活性化と雇用確保のため、市内で事業を行う企業の社債を引き受ける新規事業「南房総市ビジネス創生支援事業」の第1号。同社は、丸山農産物直売所と丸山交流・体験センターを市から借り受け事務所、工場として活用、市内在住者の雇用を図るとともに、南房総ブランドのイチゴの開発などに取り組む。

ビジネス創生支援事業は、市内で成長が期待できる企業の社債(少人数私募債)を引き受けるもの。地方財政法で市は直接購入できないため、内房・朝夷商工会に1億円を出資、商工会が引き受ける形で展開する。

3年以上の事業実績に加え、都道府県から経営革新計画の認定を受けていることを条件に、無担保で最大2000万円を引き受け、5年以内の満期一括償還とする。今回のDIGLEEは1700万円を年利1・5%で引き受ける。

DIGLEEは2010年に設立し、イチゴを提携栽培農家から仕入れ、大手菓子製造会社に卸売りし、市場に流通しない変形果を自社工場で洋菓子に加工、自社店舗や協力店舗で小売りしている。

市内での事業展開に伴って、市内3か所の空きハウスなどを活用してイチゴを栽培するため、子会社の農業法人「JAS」を立ち上げた。ローズマリー公園に隣接する丸山農産物直売所と丸山交流・体験センターを事業所(支店)兼工場として活用する。

同社にとっては至れり尽くせり≠フ事業協定となるが、▽イチゴ生産を通した「南房総ブランド」化や特産品の製造販売▽地元雇用の創出▽移住者を誘致して共に働く生産者を育成――することなどで、市に貢献していくという。

地元雇用については、将来的に事業所、JAS合わせて15〜20人とする方針で、育児中の人や高齢者、障害者の雇用を進め、市が進める雇用政策にも協力する。

市役所で開かれた協定調印式では、石井裕市長と寺川代表取締役がサインを交わした。「南房総ブランドをつくりたいという夢のある事業展開をしていただきありがたい。社債を引き受ける事業の第1号として成功して、南房総でさらに事業を展開してほしい」と石井市長。寺川代表取締役は「最大のミッションは雇用の拡大と、(新事業)第1号として今後の企業誘致などの手本となることを全社で目指すこと。市に長く腰を据えていくことになると思うので、よろしくお願いします」とあいさつした。

今回の企業誘致は、市の空き公共施設やハウスなどの空き農業施設の活用など、地方創生を進めるうえでも地域資源を生かしたモデル的ケースで、市商工課では「今回の企業立地により、新たに地域での雇用が図られる。南房総市産のイチゴやケーキなどのスイーツが全国のデパートや小売店に流通することを通して、南房総市を積極的にPRしてもらいたい」と話している。

【写真説明】協定を締結した石井市長(左)と寺川代表取締役

15年10月8日 6,504
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