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智章さんの遺影を前に生徒らに講演する澤田さん=安房西高で

被害者遺族の澤田さんが講演

館山市の安房西高校(熊澤彰校長)で13日、犯罪被害者遺族講演「命の大切さ」が開かれた。殺人事件で次男を亡くした澤田美代子さん(61)が、生徒ら約280人に「加害者にも被害者にもなってほしくない。自分や家族のことを大切にして」と訴えた。

澤田さんは2008年、当時24歳だった次男の智章さんを殺人事件で亡くした被害者遺族で、全国犯罪被害者の会「あすの会」の会員。智章さんは、香取市内の道路を歩行中、当時19歳の少年が運転する軽トラックにはねられ、殺害された。

講演では、捜査で少年が父親に対する不満から「誰でもいいから殺したかった」ことや、まったく反省していないことが分かり、「その日の朝まで元気だった子どもを奪われた悲しさ、悔しさで頭が真っ白になった」と生徒らに涙をこらえながら伝えた。

その後、「事件後、何度も見返した」という智章さんの写真をスクリーンに映し、誕生から亡くなる直前までを振り返った。澤田さんは「一生心の痛みが消えることはない。皆さんは勉強や部活に励んでいる毎日を、幸せに感じてほしい」と訴えた。

3年生の長尾侑佳さん(18)は「犯罪は身近ではないと思っていたが、きょうの話を聞いてもっと身近に感じないといけないと思った。生きていることを当たり前だと思わず、幸せに感じたい」と話した。

【写真説明】智章さんの遺影を前に生徒らに講演する澤田さん=安房西高で

6月14日20時00分 8,549
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