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植栽する児童ら=南房総

「たくさん花を咲かせてね」

南房総市の真浦天畑保存会(辻貞夫会長)の会員らが10日、同市和田町真浦地区にある「真浦天畑」で和田小学校の3、4年生17人と一緒にキンセンカの苗を植栽した。段々畑に、子どもたちの声が響き、鮮やかな緑の苗が並んだ。

安房で初めて花栽培を始めたという間宮七郎平が、大正8年ごろから真浦地区でつくったとされる段々畑。キンセンカやナノハナの花畑と海が一望でき、訪れた人を魅了する景色が広がっていた。しかし、生産者の高齢化や担い手不足、市場価格の低迷などで、ほとんど花がつくられなくなり、放置された畑には雑草が覆い、樹木などが繁茂した状態になっていた。

同会は、「地域の特産として社会科教科書の副読本などで紹介され、全国的にも知られている畑をこのまま荒れ地にしてはいけない」と、再生に立ち上がった。木の伐採や除草、歩道の整備など保護活動をしている。

活動の一環として、地元の子どもたちにも知ってもらおうと、毎年地元の小学校にキンセンカの植栽に協力してもらっている。児童らは、紙芝居を使った事前学習をして、植栽に臨んだ。

この日は、穏やかな秋晴れで、児童らは、コスモスなどの季節の花と海の眺望を楽しみながら徒歩で真浦天畑へ。辻会長から植栽方法の説明を聞き、事前に会員らによって耕された約500平方bの畑に、苗を手分けして植え付けた。天畑での植栽が初めての3年生は習ったとおりに額に汗を浮かべて真剣な表情で作業。4年生は昨年の経験から手なれた様子で次々と植えていった。最後に、きれいな花が咲くことを願いながら、畑の水がめに溜まった天水で水やりをした。

3年生の間宮爽介君は「初めてだったので植える深さが難しかった。きれいに咲くといいな」。4年生の庄司洋友君は「前に植えた経験が生かせて、うまく植えられた。卒業式に飾るので6年生のために、たくさん咲くように手入れを頑張りたい」と話した。

今後も会員らと一緒に児童らが除草や施肥などの世話をする。咲いたキンセンカは卒業式に飾られ、6年生へのはなむけとなる。

【写真説明】植栽する児童ら=南房総

10月11日20時00分 316
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