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講演する小林科長=鴨川

流鏑馬(やぶさめ)で知られる鴨川市の吉保八幡神社で26日、同神社本殿内が一般公開され、隣接の長狭老人憩いの家で「今に伝わる伝統文化」と題した講演会が開かれた。地域の住民ら31人が参加し、地域の歴史や文化について学んだ。

同神社の本殿は、天明年間(1781〜89)の造営とされ、「波の伊八」として知られる彫物大工、武志伊八郎信由が30代に彫ったとみられる彫刻が配されている。馬上から的をめがけて矢を放ち、命中率で稲作の豊凶を占う、流鏑馬が続けられており、県無形民俗文化財に指定されている。

一般公開と講演会は、地域の文化財や伝統文化をより深く知る目的で流鏑馬保存会(吉田守会長)と、同神社(佐川仁総代長)が主催した。

はじめに佐川氏が同神社の歴史、流鏑馬祭りについて説明。その後、本殿の案内があり、初代・伊八の作品を鑑賞した。

伊八の作品のうち本殿向拝中央の「龍」、左右の「犀(さい)」、左右の柱の「阿吽(あうん)の獅子・獏(ばく)」などが、同市の文化財に指定されており、龍や犀の立体感、獅子の精悍(せいかん)な表情などに、参加者らは目を奪われていた。

続いて長狭老人憩いの家で県中央博物館歴史研究科の小林裕美科長による、「今に伝わる伝統文化」と題した講演が行われた。小林科長は馬の伝来の歴史や、安房地域での牧の起源、各地域の馬の祭りなどについて講話した。

小林科長の講演を聞いた同神社の鈴木利和宮司は「今後の地域の文化継承に役立てていきたい」と話していた。

【写真説明】講演する小林科長=鴨川

6月3日20時00分 670
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