ニュース » 記事詳細
1階を「永遠の図書室」として改修が進む元飯塚薬局=館山

蔵書は大戦時の手記など3300冊

館山市北条の南町交差点に位置する元飯塚薬局の建物1階に、「永遠の図書室」と銘打たれた私設図書館がオープンする。建物の元オーナーで陸軍大尉、故・飯塚浩さんの戦争経験に関する手記300冊と蔵書3000冊が並ぶ。本格稼働前に23日からプレオープンを予定しており、来場を呼び掛ける。

同物件は、同市湊在住のVMV合同会社代表、漆原秀さん(49)が昨年11月に取得。湊地区の旧官舎、北条地区の旧診療所に続き、3件目となる空き物件を活用した新規事業。同物件については、都内との二地域居住をしていた10年前から「素晴らしい建物」と外観を評価しており、昨年6月に旧診療所を簡易宿泊所に改修してオープンした「ツネ・ホステル」と並行して取得の検討を進めてきた。

昭和36年築の鉄筋コンクリート造の3階建てで、1階面積は154・77平方b。建物全体を「北条サーカス」と名付け、2、3階はシェアハウスとして改修が進行中で、当初1階は小商い作家の制作場兼販売モールを想定していた。

しかし、建物内の残置物の中でも特に大量の戦争に関する手記や蔵書が残っており、廃棄をためらっていたところ、大学時代の先輩である藤本真佐さん(52)に相談。藤本さんは、大手企業勤務の傍らで約20年にわたり軍事研究を続け、世界100か国で戦跡調査してきた見地から「民間レベルでこれほど貴重な蔵書や資料が残ってる場所はない」と総評。自身も出資と融資をし、「閲覧可能な図書室にしてほしい」と激励した。

図書室の整理を進める漆原さん(左)と藤本さん=同

元オーナーの故・飯塚浩さんは、昭和17年に陸軍士官学校を卒業し、台湾やインドネシアなど各国に駐在。昭和20年に第16軍司令部参謀部で陸軍大尉を務め、戦後に同建物で薬局を営んできた。平成29年に95歳で逝去。手記は、戦時中の日記、戦後のまとめを2回と、計3回に分けて約300冊が残されており、プライバシーに配慮して仕分けを終えたものから公開する。

23日のプレオープンは午前11時から午後4時まで。入館から30分以内無料。23日以降は不定期で1週間ほどプレオープンを続ける予定で、本格オープン以降は月額や年額の有料会員制度などを検討している。

問い合わせは、永遠の図書室(090―1055―3710)まで。

【写真説明】1階を「永遠の図書室」として改修が進む元飯塚薬局=館山

【写真説明】図書室の整理を進める漆原さん(左)と藤本さん=同

3月18日20時00分 1,292

各ページに掲載の記事・写真・図表など無断転載を禁じます。著作権は房日新聞社または情報提供者に属します。

Copyright (C) 2007 Bonichi. All Rights Reserved