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倒れた千歳桜=南房総市合戸

地元「しばらく様子見」

農地にある単独樹で「千歳桜」の異名を持つ、南房総市合戸のヤマザクラの巨木が昨年の台風15号で倒れ、無残な姿になっている。地元・合戸区の貴重な財産であったが、木が大きすぎて切り倒すこともできない。倒れながらも枝からは白い花が咲いており、地元ではしばらく様子を見るという。

この地にかつて、老松の千歳松があった。その存在を後世に伝えようと、大正10年に記念碑が建立された。明治の政治家で、農商務大臣の大石正巳が揮毫(きごう)した。大石は館山に別荘があり、そんな縁で揮毫を依頼したらしい。

一時はこの石碑も荒れていたが、十数年前に修復されている。

その千歳松を追い掛けるかのように、大きく育ったのがヤマザクラの単独樹。地元では千歳松の石碑近くに大きく立っていることから、老松に姿を重ね、誰が呼ぶともなく千歳桜となった。

樹勢が強かったころの千歳桜(2015年3月撮影)

毎年、満開になると合戸区の人たちが花見をしており、記者も招かれたことがある。平地にある単独樹はそれだけで存在感があり、木の下の宴(うたげ)は格別だった。

大きさゆえに、台風15号の猛烈な風に耐えられなかった。根元付近から折れてしまった。合戸区の土地に生えていることから、地区で相談したが「片付けるにも、従わない(扱えないほど太い)」として、そのままにされている。

そろそろ満開の時期だが、倒れた主幹から出た枝に、白いかれんな花が咲いている。まだ根は生きており、地元では思案を重ねているという。

【写真説明】倒れた千歳桜=南房総市合戸

【写真説明】樹勢が強かったころの千歳桜(2015年3月撮影)

3月26日20時00分 651

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