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乳牛が入り始めた牛舎で安藤さん(左)と黒川さん=館山

最先端の設備導入し

地元の酪農家らでつくる株式会社SO―up(ソーアップ、館山市)が、同市神余地区に、搾乳牛約400頭規模の新牧場を建設した。安房地域最大級の酪農場で、最先端機械の導入により、牛舎環境の改善と作業負担の効率化を図り、新たな酪農業のモデルを目指す。

同社は、南房総市和田地区の酪農家、黒川一夫さん(71)と、同市三芳地区の安藤真人さん(59)を共同代表に、獣医師や会社役員らで平成28年に設立。深刻な後継者不足や高齢化で、年々搾乳量が減って衰退する安房の酪農業の復興を目指し、知見を掛け合わせて、新牧場建設に至った。

昨年12月10日に竣工(しゅんこう)した神余ファーム(仮称)は、全敷地が約12万7000平方b。牛舎(延べ面積約6874平方b)と、ふん尿を処理して堆肥をつくる施設(同約2662平方b)、堆肥を乾燥させるハウス(約5000平方b)から成る。農林中央金庫と日本政策金融公庫が13億7000万円融資した他、国の補助金も活用し、総事業費20億円で建設した。

牛舎では、搾乳ロボットや温湿度センサーでファンを自動制御運転させるなど、最先端の設備を導入。1頭ずつセンサーで管理された乳牛に対し、乳量や成分もデータ化し、体温管理で夏場の搾乳量減少も防ぐ。乳牛の健康寿命を延ばすとともに、作業量を大幅に削減する。

19日から牛舎に乳牛が入り始め、今年7月までに約400頭を飼育する予定。5年後には450頭に拡大し、搾乳量は約5000d、売上高は6億9000万円を目指す計画だ。

「安房地域の酪農は、ほぼ100%家族経営で、子が継がなければ絶えてしまう。新規就農者を増やすためにも、労働環境を改善し、法人化が必須と考えた」と安藤さん。当面は社員6人、パート2人態勢で、今後規模拡大とともに雇用も増やす予定。機械化は従業員の休日を保証する意図も大きい。

黒川さんは「若い人が自分でもやりたいと思ってもらえるようなモデルを示し、酪農発祥の地を発展させていきたい」と展望を語っていた。

【写真説明】乳牛が入り始めた牛舎で安藤さん(左)と黒川さん=館山

12月31日20時00分 1,165

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