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観光核施設の整備進む

古来より天然の良港である館山港とともに発展してきた館山市の歴史は、みなとを抜きには語れない。東京湾の入口に位置し、中世には鎌倉に、また近世には江戸に、海路船で年貢米を始めとする各種物資を供給していた。また、戦国時代から江戸初期まで安房の国を治めた里見氏は、この東京湾の入口の制海権支配を礎とし、里見水軍の活躍で一世を風びした。このように、館山と海の結びつきは深く、これまでの館山の経済的な発展の一翼を、漁業振興を含めた海の活用により担ってきたのである。

平成の時代になり、少子高齢化など地方の自治体経営にとって冬の時代を迎えたが、同市はそうした社会状況の変化に対応する施策として「観光入込客の増加による外貨獲得」を目指し「観光立市」を標榜。その実現のための手法の一つとして館山湾を最大限活用することによる「海辺のまちづくり」推進へと大きくカジをきった。

具体的には、それまで半島の南端という地域の活性化には不利とされてきた地理的条件を逆手に取り、館山から伊豆諸島、伊豆半島へ、またその先の世界へというコンセプトのもと、「世界に開かれた港湾観光都市」を提唱。平成12年度、館山港が国から特定地域振興重要港湾に選定されたのを機に、国、県と3者協同で「館山港港湾振興ビジョン」を策定。「多様な船舶の寄港」「海辺を活用したレクリエーション活動の推進」などを施策に掲げ、ビジョン実現による地域振興への取り組みを開始。客船誘致にむけたポートセールスの展開など、ソフト面の充実に力を入れ、大型客船の寄港や超高速ジェット船の季節運航など、着実に成果をあげている。

中核となるハード面の整備については、港湾管理者である県による「館山港多目的桟橋」の整備も順調に進み、来年3月には竣工の予定。また、市でも桟橋の竣工に合わせ、そのターミナル機能を担う交流拠点「渚の駅」の一部供用を目指し整備を進めている。桟橋と渚の駅が整備されれば、ソフト・ハード面が一つの形となり、海と陸との結節点であるこの場所が、同市の観光振興の核スポットにもなる。

【説明】多目的観光桟橋のイメージ図

09年11月2日 2,464
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