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解剖されるクジラ。右は国立科学博物館の山田格氏

館山の沖ノ島

研究者が解剖調査

館山市は23日、同市沖ノ島北側に漂着したザトウクジラの死体の引き揚げ作業を実施。近くの砂浜に運び、研究者による解剖調査が行われた。クジラは生後1―2歳とみられる若いメスで、体長9・61bだった。

現場では、潜水士が午前7時から岩場に打ち上げられたクジラにロープを取り付け、船で付近の砂州まで曳航。油圧ショベルを使って砂浜に引き揚げた。

調査にあたったのは、国立科学博物館・動物研究部脊椎動物研究グループの山田格グループ長が率いるチーム。外観を調べ、各部の大きさを計測した後、大きな刀やナイフなどを使って解剖調査に着手。乳腺など、学術研究に必要な組織を手早く切り分けた。

砂浜には朝方から50人ほどの市民が訪れ、作業を見守った。山田グループ長はメガホンを片手に、ザトウクジラの特徴や生態を解説。「20日に発見された時は、死後2、3日ほどだったとみられる。若いメスなので、卵巣などの組織がどのくらい育っているか調べたい。小笠原や沖縄・座間味などで識別されている個体がどうかなども調査したい」と話した。

解剖後のクジラはいったん砂浜に埋められ、後に掘り出して骨格を展示する方向で検討するという。

クジラは20日午前に市民が発見し通報。強風で海が荒れていたことから、引き揚げ作業が遅れていた。市当局によると、作業の経費は警備員の配置などを含め、60-70万円程度になる見通し。

【写真説明】解剖されるクジラ。右は国立科学博物館の山田格氏=館山

10年1月23日 3,128
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