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釧路港へ向かった新捕鯨船「第51純友丸」

釧路沖の調査捕鯨へ 南房総

南房総市和田町の外房捕鯨(庄司義則社長)は、新たに捕鯨船「第51純友丸」(27d)を建造した。船の老朽化によるもの。北海道釧路沖で始まったミンククジラの沿岸調査捕鯨に合流するため、29日に和田漁港を出港した。

これまで同社がクジラ漁で使用していた第31純友丸が、船齢28年と老朽化。沿岸捕鯨の行き先が不透明な中、今後継続していくためには、老朽化した第31純友丸に代わり、新しい船を建造する必要があった。

そこで「沿岸捕鯨業を継続し、仕事は止めない」という強い意志のもと、同社は昨年建造を決断。基本的には、船員がクジラを捕りやすく、船内で快適に生活しやすい設計で、大阪の造船所に建造を依頼、このほど完成した。

例年、ミンククジラの沿岸調査捕鯨は、春は岩手県の石巻市鮎川港を基地として三陸沖、秋は北海道の釧路港を拠点に釧路沖で実施している。

今春は4月11日から始まる予定だったが、鮎川港の捕鯨船や解体施設が被災したため断念。春から夏にかけての釧路沖のミンククジラのデータがないこともあり、今回は、沿岸調査捕鯨を釧路港に移し、4月25日から6月3日までの間、最大60頭を捕獲し、調査することになった。

釧路港には、和歌山県太地町の捕鯨船2隻がひと足先に向かったが、第51純友丸は無線機器を製造していた石巻市のメーカーが被災したため、その取り付け作業が遅れ、29日に釧路に向かった。

今回の震災により、同社の鮎川事業所は冷凍庫、加工場、漁具倉庫、資材倉庫が流されるなどして多大な被害を受けた。水も電気も復旧しておらず、漁協のインフラ、石巻の輸送業、冷凍庫、船の整備関係のインフラもほぼ壊滅状態。当面、同事業所での仕事はできないものと判断されている。

そこで同社では、被災した事業所の従業員8人を20日に和田町に出張させ、今後は、従来事業所で行っていた機能を、当面の間は和田町の本社に移して行い、仕事を進めていくという。

【写真説明】釧路港へ向かった新捕鯨船「第51純友丸」=和田漁港で

11年5月1日 7,824
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