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ほ場で三河島大豆の種を手渡す杉浦氏(右)=館山

地元の農家と都内の団体が連携

徳川家康が三河の国(愛知県)から江戸・三河島(東京・荒川区)に持ち込んだといわれる「三河島大豆」が、館山市腰越地区で栽培されることになった。このきな粉を使ったクッキー「江戸・東京きなこ」の販売をプロデュースする都内の民間団体「食育&6次産業化推進研究会」が、地元の農家とタッグを組む。先ごろ研究会代表の杉浦孝則氏が来訪し、種を手渡した。

研究会は、信州一味噌などで知られる宮坂醸造の執行役員で、農水省の6次産業化プランナーなども務める杉浦氏が中心となり設立。大豆自給率200%を目指し、生産拡大と食育をセットにした活動を展開している。

取り組みの中で、打ち出したのが400年の歴史を持つ東京在来種の三河島大豆を材料にした「江戸・東京きなこ」の開発、販売。古き良き伝統の風味を実感できる新たな東京土産として売り込もうという。

原材料の安定的な生産体制を構築するため、全国各地でほ場の確保を進めているところで、同市腰越地区では、農産物の直売や体験農業をサポートするグリーンセンター実土里を運営する農家有志が引き受けた。

遊休農地を活用し当初は約10eで栽培する計画で、6月末までには植え付けを終え、初収穫は10月末ごろになる見込み。生産農家では「うまく育てて作付けを増やしたい」と話している。

杉浦氏は「食糧危機を喫緊の課題とし、ほとんどを外国産に頼らざるを得ない大豆の供給量拡大につなげたい」としており、クッキー以外にも納豆や豆腐、味噌などの生産にも夢を膨らませている。

農業の6次産業化を推進する館山市でも事業展開に注目。「農業者の応援に加え、収穫体験などを通じて、東京と館山の交流人口の拡大にもつなげることができれば」と、期待を示している。

【写真説明】ほ場で三河島大豆の種を手渡す杉浦氏(右)=館山

12年5月28日 2,614
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